カンガに記されているスワヒリ語のメッセージを “ Jina ”(ジナ)と言います。
英語では “ saying ” と呼ばれるカンガのメッセージ “ Jina ”(ジナ)
今回はこの “ Jina ” の翻訳に関するエピソードです。
当店では、カンガ発祥の地であるコースト地域、モンバサ(ケニアの港町)在住のケニア人の方に翻訳を依頼しています。その理由は、日本のことわざのように直訳では意味がわからない、ニュアンスが読み取れない、そういった “ Jina ”(ジナ)が多数存在するからです。
「 現地の人がカンガを選ぶ気持ちと同じように 」それをお伝えしたいと思っています。
しかし、中には送られてくる翻訳を見ても意味がわからず、「これってどういったこと?」シチュエーションから説明してもらうことも多々あります。そのような状況の中、先月とてもレアな問題が起りました。それは ↓ こちらのカンガ
これは Giryama / ギリヤマ語 だから翻訳できない。
そんなメールが送られて来ました。
ギリヤマ語!?何ですかそれ、、、、そんなカンガあるの、、、?
ケニアは主要な42の部族で構成される多民族国家です。オフィシャルな場では英語、日常はスワヒリ語、ローカルでは部族語が使い分けられているという国。そして、ギリヤマ族とは伝統のダンスや太鼓演奏が有名な少数民族です。
一体どんなメッセージが書いてあるのだろう?
すごく気になっていました。
そんなとき、友人を通して「 ギリヤマ語がわかる人がいるから、聞いてみましょうか? 」そんな風に言ってくださる方が現れたのです。
“ GOSI NI MAHENZO GA MULUNGU ”
「 全ては神の御心のままに 」
ただし、Gosi という地名もあり、ほかの熟語が混じっても違う意味になる可能性はあるとのこと。
通常、Gosi は「全て」、ni は「~は」、mahenzo は「愛」、mulungu は「神」、ga はスワヒリ語で言うところの ya である。
デザインは貝の模様
昔から海の近くに住み、その恵みと共に生きてきたことを表しているのではないか?
そのようなメッセージと共に、ギリヤマ語のカンガに関する解答をいただきました。
「 海の恵みと共に生きて生きたから、貝の模様 」素敵な考えですね。
ありがとうございました!
奥深いカンガの世界。アフリカ布の中では、約150年という歴史を持つ、比較的新しいテキスタイルではすが、それでも海岸部から内陸まで、多くの人々に愛され受け継がれているという理由が、この奥深さから感じられます。
当店では、これからも「 現地の人がカンガを選ぶ気持ちと同じように 」それを、ちゃんとお伝えしてゆければと思っています。
今回は、良い勉強になりました。
ご協力に感謝です。ありがとうございました。
